〜薬剤師からガラス作家へ〜宮崎幸治さんロングインタビュー

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〜薬剤師からガラス作家へ〜宮崎幸治さんロングインタビュー
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宮崎幸治さんロングインタビュー


バルト工房の吹きガラス教室で制作にいそしむ宮崎幸治さん。
薬剤師からガラス作家への意外なる転身を遂げたきっかけや、
作品作りに賭けるその情熱と想い─etc
“トンボのおじさん”にいろいろと聞いてみた。

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バルト工房
愛知県瀬戸市八床町112
TEL/FAX 0561-41-3535
Eメール 
gg@baltkobo.com
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─早くもその時に今の宮崎さんの原点があったわけですね。

宮崎:
そう。吉田さん
(※元スタッフ。現ベリル工房)が教えてくれましたね。
で、フリット
(※色ガラスの粒)を並べて模様を付けるじゃないですか?
あれを初めてやったときに「これでトンボの模様を入れたらいいな」と
その時思ったんです。

─で、バルトに来てみたらランプワーク技法もあるじゃないか!と(笑)。
しかし、そうしてバルトの吹きガラス教室を受講するようになったんですね。

宮崎:
いや、当時工房でやれるガラス工芸というのは
吹きガラス技法しかないと勘違いしていたんですね(笑)。
いろいろと自分で調べてみたものの、名古屋近郊のガラス工房は
バルト工房も含めて吹きガラスしかなかったこともありますし。

─なるほど。
いわゆるランプワーク技法を仕事でやっていたわけですね。
しかし、吹きガラスを選ばれたのはなぜですか?

宮崎:
私も以前は人並みにゴルフや囲碁といった
趣味を持って楽しんでいたのですが、
何か形になって残るものをやりたいと思ったんです。
そう考えた時に仕事でも馴染みの深かったガラスはどうだろう、と。
薬剤師として研究室に勤務していた頃は
フラスコや蒸留装置といったものを
よくガラス細工で自作しておりましたので。

〜薬剤師からガラス作家への転身〜

─こんにちは。よろしくお願いします。
まずは一番最初に聞きたかったことなんですが、
薬剤師からガラス作家になられたということで、
失礼ですが、かなりかけ離れた職業と思うのですが(笑)?

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〜トレードマークはトンボ こだわりの理由

宮崎:
そうですね…魚のモチーフなんかにも興味がありますね。
…だけどちょっと無理かなぁ。
トンボだけでもまだまだやることがいっぱいありますからね。

─トンボ以外のモチーフでやってみたいものはありますか?

宮崎:
いや、ないない(笑)

まだそんなレベルにありませんからね。

─それでは逆のことを伺いましょう。
作っていて充実感を感じることは?自分でウットリしちゃうような…(笑)。
─そうでしょうね。しかもトンボが入る位置も頭にいれなきゃいけないし…。
宮崎:
そう。模様を適当に付けたりすると裏側に入っちゃったりしますね。
だから、ある程度何個か作らないとベストな位置が分からない。

宮崎:
やっぱり吹いても均等に膨らまない片肉でしょうか。
ガラスの一部分に色ガラスが密集している関係から
作り始めた当初は随分と苦労させられました。

─トンボの模様を入れる時、どんなところがむずかしいですか?

宮崎:
私はトンボというものに何とも言えない
郷愁のような魅力を感じるんです。

このトンボのモチーフを入れたガラス作品は
おそらく私だけのオリジナリティーであると
自負しております。

─トンボの魅力、それはどのようなものでしょうか?
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宮崎幸治 ─Kouji Miyazaki─

1942年 愛知県生まれ
      岐阜薬科大学卒業後、某製薬会社研究室に勤務。

2000年 李末竜に師事、ガラス創作活動開始。
      現在まで名古屋近郊にて多数の個展を開催中。



→公式サイト
『ART GLASS TOMBOW』
(宮崎さんの作品はこちらでご覧になれます)
〜薬剤師からガラス作家へ〜宮崎幸治さんロングインタビュー

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宮崎:
あれもいろいろと試行錯誤した結果なんですよ。
陶板などもいいのですが、ガラスの熱が直接掛かるような
道具ですので(長くは)持たない。

そんなある日、たまたま近所の鉄工所に行ってみたら
ちょうどいい按配な鉄板があったので、欲しいと言ってみたら
「結構です。あげますよ」と言ってくれたんですよ(笑)。

ホームセンターなどへ行っても、なかなかああいった厚みのある
鉄板というのは売っていないので、とても重宝していますね。

─なるほど。
宮崎さんが自作されたマーバー(※ガラスを転がして整形する板)など
しっかり厚みがあって本当ににいい物ですね。

宮崎:
先ほども話しましたが、薬剤師時代は研究に必要な道具を
よく自作していたんです。

もちろんそれらは買うこともできるのですが、作ってしまったほうが早い。
私の上司もそういう姿勢の方でしたので、
自然と私も無い物は作ってしまえ、というのが身に付きました。

─少し制作現場のことも伺いたいと思いますが、
宮崎さんは秘密兵器をたくさんお持ちというか(笑)、
割と自作された道具類を使われますよね?

〜無い物なら自分で作ればいい 研究室時代に培った姿勢

─ありがとうございました。

宮崎:
どこまで行けるか分かりませんが、これからも頑張ります。

─なるほど。描かれた花瓶を作るというのは実にロマンがありますね(笑)。
これからも中堅ガラス作家として進化し続けるトンボのおじさんの活躍を期待します!

宮崎:
いつか作りたい花瓶があるんですよ。
それは小倉遊亀
(※日本画家・2000年没)という画家の浮世絵の中に
描かれている花瓶なんですが、本当に素晴らしい形なんです。
叶うならば、その花瓶を自分のトレードマークである
トンボを入れて作ってみたいですね。

─大いに参考になります。
さて、宮崎さんご自身はガラス作家としてもそろそろ若手卒業が近いですよね?
今後、どのような作品を作ってみたいとお考えですか?

宮崎:
自分が本当にそれに興味を感じるのなら、
ぜひやってみたほうがいいと言うでしょうね。
やはりそういう新しいことに対してやってみよう!と思える
気持ちが自分の中にあるかどうか…それに尽きると思います。

─では例えば同世代の方から「何かを始めてみたい」という
相談を受けたら、どのようにアドヴァイスされますか?

宮崎:
確かにそうですね(笑)。
私自身は何かを作りたいと考えた時に、
ガラスではなく陶芸を始めるという選択肢もありました。
しかし、たまたま陶芸よりもガラスのほうが身近な環境でしたから
思っていたほど抵抗のようなものは感じなかったと思いますね。

─それではここで宮崎さん以外の方のお話をしましょう。
例えば、同世代の方がこれから宮崎さんのように
何かを新しく始める、というのは結構抵抗があると思うのですが?

〜何かを始めるならまずはやってみることが大事